2015年11月21日
【高齢者の10%が「うつ」経験者 抗がん剤や胃薬で発症も〈週刊朝日〉】ききみみあんこのこんな記事見つけました!

高齢者の10%が「うつ」経験者
抗がん剤や胃薬で発症も〈週刊朝日〉
dot. 11月21日(土)7時9分配信
仮面うつ病とは「からだの病気という仮面をかぶったうつ病」(※イメージ)
高齢者うつとは、高齢者がかかるうつ病のことで、
一般的には「何事にも興味がわかない」「ゆううつな、沈んだ気分」
「意欲や集中力がない」「寝つきが悪くなる」「食欲がない」などの
症状が2週間以上続く。
現在発売中の『週刊朝日MOOK 新「名医」の最新治療2016』の中で、
順天堂大学順天堂越谷病院老年期うつ病専門外来の
馬場元(ばばはじめ)医師は言う。
「もともとうつ病は診断基準にややバラつきがあります。
高齢者うつ、特に65歳以上の老年期うつは診断が難しく
明確な有病率を出すのが難しいですが、だいたい高齢者の
10%程度はうつ病にかかっている、
あるいはうつ病を経験したことがあるといわれています」
2015年10月の総務省統計局による推計では、
65歳以上の高齢者人口は3387万人とされているため、
高齢者うつの患者数は、未受療患者や治癒患者を含めると
340万人以上と推計できる。
高齢者ならではのうつ病の原因、発症の要因はあるのだろうか。
馬場医師によると、高齢者のうつ病の要因として、
[1]脳の機能低下、[2]心理・社会的要因、[3]身体疾患と
その治療に使用する薬剤の影響などが挙げられるという。
最大の要因は加齢による脳の変化だ。脳は加齢とともに萎縮し、
機能が低下する。これは人間として避けられない生理的な変化だ。
そこに脳梗塞など脳の血管障害を起こすと、
脳の血流が悪くなり機能が低下する。
すると、起きた出来事に対する柔軟な対応、問題の回避や解決が困難になる。
そこへ高齢者ならではの心理的要因や身体機能の衰えが付加される。
心理的なストレスのもっとも大きなものが「喪失体験」だ。
「たとえば、配偶者など身近な人が亡くなるということや退職、
子どもが巣立って親の務めを終えるなど社会的役割の喪失もあります。
さらに健康な自分が失われる、目が悪くなる、耳が聞こえにくくなる、
物覚えが悪くなる、昔はできていたことができなくなるなど、
身体機能の喪失も大きなストレスになることがあります」(馬場医師)
加齢にともない増加するがんや脳卒中、心筋梗塞、甲状腺機能低下症、
慢性関節リウマチ、パーキンソン病などの病気によって、
うつ症状が出やすくなることがある。
また、抗がん剤や肝炎の治療に使用する
インターフェロン、
高血圧を治療する降圧剤や胃薬、
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療薬など、
病気の治療に用いられる薬剤によってうつ症状が
引き起こされることもあるという。
「もともと加齢によって弱い状態になっているところに
さまざまな心理的、身体的要因が加わる。
しかも、これらは65歳を過ぎたころから、
わりと短い期間に立て続けに起こることが多い。
それらの要因が重なって高齢者うつを発症することが考えられます」(同)
一般的に、うつ病を疑うサインはいくつかある。
「何事にも興味がわかない」「何をしても楽しいと思えない」「沈んだ気分になる」
「疲れやすい」「意欲や集中力がない」「食欲がない」「眠れない」「人に会いたくない」
「自分には価値がないと思う」といった意欲の低下やからだの変化だ。
高齢者うつならではの大きな特徴として「うつ病性仮性認知症」と
「仮面うつ病」の存在があると馬場医師は話す。
うつ病性仮性認知症とは、うつ病の症状のひとつとして集中力や
判断力が低下し、物忘れが激しくなったり、物事を決められなくなったりと、
いわゆる認知症のような症状が起こることをいう。
認知機能検査でも点数が下がるため、実際はうつ病なのに
医師から認知症と診断されることもある。
「でも、これはうつ病の症状のひとつなので、
うつ病の治療をしてうつ病が治れば、認知機能も改善します。
これと反対のパターンもあり、認知症の初期症状として、
意欲がなくなる、物事に興味がなくなるなど、うつ病と同様の症状が
起こることがあります。
さらにややこしいのが、うつ病と認知症を合併したり、うつ病が認知症に
移行したりすることもあること。
高齢者うつと認知症の見極めは医師でも難しく、
本人や家族が見分けることは難しいでしょう。
おかしいと思う症状がみられたら受診することをおすすめします」(同)
また、仮面うつ病とは「からだの病気という
仮面をかぶったうつ病」だと馬場医師は説明する。
「高齢者うつでは、頭痛、耳鳴り、めまい、動悸、胸が苦しい、
胃が痛い、下痢、便秘など、からだの症状が前面に出て、
心の病気としての症状が見えにくいことが多々あります。
症状は多様で人によってさまざまです。
内科や耳鼻科などを受診し、原因がわからず、
いくつかの病院を回って
最終的に精神科に来るというケースも多くあります。
本人や家族も、からだに症状があることから、
うつ病だとは思わないのです」(同)
からだの症状が同じ時期にいくつも重なって起こる、
症状のある場所が移動する、
受診して検査をしても異常がないと言われた、
頭痛や胃痛などの薬を飲んでも治らない。
このような場合、高齢者うつを疑うひとつのポイントになる。
※週刊朝日 2015年11月27日号より抜粋
2015年11月21日
【「いい子」の抱えるストレスとは? 】ききみみあんこのこんな記事見つけました!

「いい子」の抱えるストレスとは?
親が敷くレールにおとなしく乗っている子を
「いい子」と思っていませんか?
「いい子」でいることに疲れて無気力になったり、
生きる自信を無くす場合があります。
「いい子」の思わぬ落とし穴を考えてみましょう。
執筆者:鈴木 牧子
親からのストレスを抱える子
お風呂に入って語り合う親子
子どもの本音を聴けていますか?
ゆったりした気持の時間を楽しみましょう。
Q:幼稚園の懇談で先生から子どもの態度で注意を受けました。
イライラしていて協調性が無いとか、友達との付き合いが下手、
カッとなって攻撃的な行動をよくすると言われました。
家では親のいいつけに素直に従っていてとてもいい子です。
子どもに先生から注意されたことを聞いても
「そんなことはしてない」と言います。
うちの子に限って、そんなことありえないと思っていたのでショックです。
親と他人への態度が違う子
A:親の言うことを良く守る「いい子」だと思っていたのに、
先生から注意を受けたことでさぞ驚かれていることでしょう。
この機会に、親としてどのように子どもに接してきたのかを
見直す良い機会と捉えてみませんか?
親の思い描く理想像へとレールを敷き、そこから子どもが
外れないよう「子どものため!」と言いながら、
親の都合で厳しくしつけていることがあります。
こんなことしていませんか?
・「命令」「指図」
早くしなさい、ノロノロしない!など日常生活の全てに対して
管理統率して、子どもを怖がらせてでも言う事を聞かせようとします。
・「禁止」
子どもの興味や行動しようとすることに、あれはダメ、
これもダメ、触ってはダメ、騒いではダメと禁止します。
子どもの好奇心は困ったことばかりと捉え、
禁止するのが親の役目と思っています。
・「容認できない」
無邪気な子どもらしさを受け入れられずに、
早くから大人のようにさせたいと、監視の目を光らせます。
・「努力の強要」
しっかりやりなさい!負けるな、頑張れ!と子どもを追い立てるなど、
親の期待を押し付けます。
親の願望や世間体を気にする事が前面に出ています。
子どもは親に愛されたい
子どもは親に愛されたい、自分を認めてもらいたいと思い
「いい子」を目指しているのですが、現実にはなかなか
上手くはできません。
親が望む「いい子」になれずに自分を否定的に「愛される資格のない子」と
捉えるとストレスを抱えてしまいます。
親の目の届かない所で日常されている「命令」「指図」「禁止」を
自分より弱い相手に向けて発散して心のバランスをとろうとします。
「いい子」の条件を満たせないあなたでも
「そのままのあなたで大好き」というメッセージを伝えましょう。
家庭をリラックスできる場にしよう
寝る前の親子のおしゃべり
今日はねー面白いもの見つけたんだ!
すっごく楽しかったんだよ。
家で緊張しているために、外で自由気ままに振舞う子どもが
増えているようです。
親の期待する「いい子」を演じている場合、期待に逆らえないと
諦めている場合があります。
いつも管理下に置かれついに我慢の限界が来た学童期や思春期には、
自暴自棄になる場合や自制がきかないほどの攻撃的態度や心を
開かなくなるなどの問題行動に発展します。
子どもにしてあげたい親の役目
生き生きと「自分らしさ」を出せるように心がけたいポイントです。
・自分の気持ちを大切にする
・自分の気持ちから行動していることを褒めてあげる
・成功も失敗も体験することの大切さを伝える
・子どもの試行錯誤を先回りして援助しない、見守る忍耐力を親がもつ
年齢が小さくても本人が生き生きと興味が持てること、
好きなことを自分で選んで行動ができるように見守りましょう。
たとえ些細なことでも自らの行動の積み重ねが「自信」や
「生きる力」を育てます。
子どもが試行錯誤しながらやり抜くのを見守るのはとても難しことですが、
親も子どもと同じように失敗しながら何度でも練習したいですね。
子どもを1人の人間として尊重し、支配者になっていないか?
チェックをしてみましょう。
自分の失敗談など話せるような温かい雰囲気は子どもが安心できる家庭です。