2014年03月30日
ききみみ・・・童話♪

「新月を髪かざりに」読み聞かせにぴったりのお話撰集
デジタルな流れの速い今だからこそ、この繊細な文章に織り込まれた
本当の優しさやきめ細やかな感情を大切に感じ取って欲しいとおもいました
是非、たまにはデジタルなものを止めて
お子さんたちに読み聞かせて上げて欲しいです・・・。
☆彡菅野先生のご本は富士高近くマルサン書店にて購入できます!
お急ぎの方は富士健康美容サロンまでご連絡ください。
文芸社セレクション<文庫版¥600+税>
2014年03月26日
ききみみ…昔話♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦
今日のお話は~~~~

金のナスビ
むかしむかし、ある国の殿さまには、とても美しいおきさきがいました。
おきさきはみごもっていましたが、殿さまはまだ知りません。
ある日の事、おきさきは殿さまのごはんを運ぶ途中、
「プッ」と、小さなおならをしてしまいました。

すると殿さまは怒って、
「無礼者! お前の様な者は、島流しじゃ!」
と、おきさきを遠くの島へ島流しにしたのです。

島流しにされたおきさきは、その島で男の子を産んで育てて、
いつしか十年あまりがたちました。
ある日の事、おきさきは子どもから、
「どうして家には、おとうがおらんの?」
と、尋ねられて、島流しにされた理由をありのままに話しました。
「そうか。おらのおとうが殿さまだなんて知らなかった。
・・・よし、おら、殿さまに会って来る」
男の子は一人で舟をこいで海を渡ると、
お城の近くでナスビのなえを売り歩きました。
「えー、金のナスビのなるなえは、いらんかなあ。金のナスビのなえ」
その声を聞いて、殿さまはさっそく男の子をお城に呼びました。
「金のナスビがなるとは、実にめずらしい。
全部買ってもよいが、そのなえは、誰にでも育てられるのかな?」
殿さまが尋ねると、男の子が答えました。
「誰にでも、というわけではありません。
でも、生まれて一度もおならをしたことのない人が育てれば、
それは見事な金のナスビが出来ます」
男の子の返事に、殿さまは怒り出しました。
「馬鹿者! この世のどこに、一度もへをしない者がおるか。
いいかげんな物を売り歩くと、ただではおかんぞ!」
「おや? では殿さまにうかがいますが、
この国ではおならをしても、罪にはならないのですか?」
「あたりまえじゃ! そんな事をいちいち罪にしていたのでは、国がなりたってゆかん」
「そうですか。
けれど、わたしの母はむかし、小さなおならをひとつしただけで島流しにされました。
それを、お忘れでしょうか?」
「なっ、何じゃと・・・」
殿さまはハッとして、男の子を見つめました。
よく見ると、目も口元も、自分にそっくりです。
「すると、お前は、もしや・・・」
くわしいわけを聞くと、殿さまは男の子が自分の子どもだとわかりました。
「今まで、つらい思いをさせてすまなかった。すぐに、妻を島へ迎えに行こう」
その後、お母さんと男の子は、お城で幸せに暮らしたのでした。

おしまい
知恵の働く息子を育てた母親の勝ちですね!短気は損気・・・

金のナスビ
むかしむかし、ある国の殿さまには、とても美しいおきさきがいました。
おきさきはみごもっていましたが、殿さまはまだ知りません。
ある日の事、おきさきは殿さまのごはんを運ぶ途中、
「プッ」と、小さなおならをしてしまいました。

すると殿さまは怒って、
「無礼者! お前の様な者は、島流しじゃ!」
と、おきさきを遠くの島へ島流しにしたのです。

島流しにされたおきさきは、その島で男の子を産んで育てて、
いつしか十年あまりがたちました。
ある日の事、おきさきは子どもから、
「どうして家には、おとうがおらんの?」
と、尋ねられて、島流しにされた理由をありのままに話しました。
「そうか。おらのおとうが殿さまだなんて知らなかった。
・・・よし、おら、殿さまに会って来る」
男の子は一人で舟をこいで海を渡ると、
お城の近くでナスビのなえを売り歩きました。
「えー、金のナスビのなるなえは、いらんかなあ。金のナスビのなえ」
その声を聞いて、殿さまはさっそく男の子をお城に呼びました。
「金のナスビがなるとは、実にめずらしい。
全部買ってもよいが、そのなえは、誰にでも育てられるのかな?」
殿さまが尋ねると、男の子が答えました。
「誰にでも、というわけではありません。
でも、生まれて一度もおならをしたことのない人が育てれば、
それは見事な金のナスビが出来ます」
男の子の返事に、殿さまは怒り出しました。
「馬鹿者! この世のどこに、一度もへをしない者がおるか。
いいかげんな物を売り歩くと、ただではおかんぞ!」
「おや? では殿さまにうかがいますが、
この国ではおならをしても、罪にはならないのですか?」
「あたりまえじゃ! そんな事をいちいち罪にしていたのでは、国がなりたってゆかん」
「そうですか。
けれど、わたしの母はむかし、小さなおならをひとつしただけで島流しにされました。
それを、お忘れでしょうか?」
「なっ、何じゃと・・・」
殿さまはハッとして、男の子を見つめました。
よく見ると、目も口元も、自分にそっくりです。
「すると、お前は、もしや・・・」
くわしいわけを聞くと、殿さまは男の子が自分の子どもだとわかりました。
「今まで、つらい思いをさせてすまなかった。すぐに、妻を島へ迎えに行こう」
その後、お母さんと男の子は、お城で幸せに暮らしたのでした。

おしまい
知恵の働く息子を育てた母親の勝ちですね!短気は損気・・・
2014年03月26日
ききみみ・・・可愛いお客様♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦

可愛いお客様です・・・。
ルナちゃん、8歳
お利口さんで必要以外は絶対に吠えたりしません
以前は食が細く、元気がないときがありました。
波動器をかけてマッサージをして・・・
でも今は、毎朝のお散歩もバッチリ!!
抱っこすると筋肉が付いたのがよくわかります
とってもオシャレなお洋服を着こなすレディでもあるんです!!

2014年03月24日
ききみみ・・・童話♪

菅野 耿 先生の「新月を髪かざりに」
第二話 鏡池の名医さん
ヤマバトのドドッポがまたまた大活躍!

栗のイガを飲み込んだ沼の主の鯉のおじいさんの窮地を
仲良しのヒキガエルに協力してもらい救うお話

普段はいがみ合っている鯉とヒキガエルなのに・・・
さてさて、鯉のおじいさんがイガを飲み込んでしまった本当の理由とは?
動物や自然観察眼に長けた菅野先生ならではの心温まるお話です。
☆彡菅野先生の御本は4月半ばには書店で購入できます!
お急ぎの方は富士健康美容サロンまでご連絡ください。
文芸社セレクション<文庫版¥600+税>
2014年03月20日
ききみみ・・・昔話♫
今日のお話は~~~~

ネコに教わった剣の道
むかしむかし、あるところに腕のたつさむらいがいました。
さむらいは、剣のほかに囲碁(いご)が大好きで、毎晩のように、
仲間を集めては夜おそくまで碁(ご)をうっています。
ところが、あるばんのこと、急に行灯の明かりが消えました。
ふしぎに思って油皿を調べてみたら、すっかり油がなくなっています。
さっそく家の者を呼んで注意したら、

「油がきれるなんてとんでもない。朝までもつようにと、たっぷり入れておきました」
と、言うのです。
しかたなく新しい油をついで、碁をうちはじめましたが、
しばらくすると、また明かりが消えます。
「これはあやしい。何者かが油をなめに来るにちがいない」
そこで明かりをつけたまま、部屋をはなれて外から中をのぞいていたら、
なんと、イタチほど(イタチの体長は、約三十センチ)もあるネズミが現れ、
行灯にのぼって油(ネズミは油が好物で、油でできた石けんなども食べます)を
なめはじめたではありませんか。
「さては、ネズミのしわざであったか」
おこった家の者が、中へとびこもうとするのを押さえて、さむらいが言いました。
「待てまて、あのくらいの古ネズミともなれば、あとでどんな仕返しをされるかわからない。
わしらが手をくだすより、ネコを連れてきたほうがいい」
つぎの日、となりの家からネコをかりてきました。
行灯の皿にたっぷりと油を入れ、ネズミの現れるのを待ちます。
やがて、天井からきのうのネズミがおりてきて、行灯のそばへ近づいていきました。
「それっ!」
抱きかかえていたネコをはなすと、ネコはいきなり部屋にとびこみました。
ところが、ネズミはおどろいたようすもなく、ヒラリと体をかわし、ネコをにらみつけます。
ネコも負けずにネズミをにらみつけ、今にもとびかからんばかりに、低いうなり声をあげました。
次のしゅんかん、
「ギャオオオーッ!」
鋭い叫びをあげて、ネコがネズミにかみつきましたが、おどろいた事に、
それより先にネズミがネコののどぶえをかみ切っていたのです。

ネズミはネコをふり落すと、そのまま、ゆうゆうと天井へのぼっていきました。
「なんという、ばけネズミだ。これでは、並のネコでは、とても歯がたつまい」
今度は、近所でも評判のかしこいネコを借りてきました。
なるほど、見るからに美しいネコで、その落ちつきはらった態度は、
ネコとは思えないくらいです。
ネコは、なぜここへつれてこられたのかがわかるらしく、
夜になると、自分から部屋のすみにかくれて、ネズミが現れるのを待っていました。
そして、ネズミが現れてもすぐにはとび出さず、ゆっくりと近づいていき、
「ニャオーン」
と、鳴きました。
ネズミも足を止め、ネコの方に向きなおると、サッと身がまえます。
ネコはそれでも動こうとせず、静かにネズミをにらんだままです。
二匹がにらみあったまま、長い時間がすぎました。
「いったいどうしたのか」
さむらいも家の者も、かくれたまま、かたずをのんで見守っています。
ついにがまんのできなくなったネズミが、ネコにとびかかりましたが、
ネコは相手をネコパンチでたたき落とすと、そののどぶえにかみついたのです。

「チューーーゥ!」
ネズミはそれっきり、ピクリとも動きません。
「なんともみごとな技よ。まるで、剣のこころえがあるようじゃ」
さむらいはすっかり感心して、思わずつぶやきました。
「勝負というものは、しょうじにうつる、日ざしのようなものだ。
強い日の力でもってすれば、うすいしょうじ紙をやぶることなど、じつにかんたんである。
だが、日ざしはけっして無理をしない。長い間、しずかな日ざしでてらしているうちに、
紙はだんだんと薄くなり、ついに破れてしまう。
すると日ざしはすかさず、部屋の中までさしこむ。どんなに力の弱いてきでも、
こちらからやっつけるのはむずかしい。あいてががまんできずにおそいかかってくるしゅんかんこそ、
たおすべき時である。
なぜなら、相手はあせっていて、力の半分も出しきれないからだ。
これは武芸者(ぶげいしゃ)たるものが、常に考えなくてはいけないことである」
ネコに剣の道を教わったさむらいは、それいらい、どんな動物にも学ぶことがあると、
心を入れかえて修行をつみ、だれにもまけない剣道の名人になったといいます。
おしまい
動物の賢さは生きる知恵ですね…見習わなくちゃ!

ネコに教わった剣の道
むかしむかし、あるところに腕のたつさむらいがいました。
さむらいは、剣のほかに囲碁(いご)が大好きで、毎晩のように、
仲間を集めては夜おそくまで碁(ご)をうっています。
ところが、あるばんのこと、急に行灯の明かりが消えました。
ふしぎに思って油皿を調べてみたら、すっかり油がなくなっています。
さっそく家の者を呼んで注意したら、

「油がきれるなんてとんでもない。朝までもつようにと、たっぷり入れておきました」
と、言うのです。
しかたなく新しい油をついで、碁をうちはじめましたが、
しばらくすると、また明かりが消えます。
「これはあやしい。何者かが油をなめに来るにちがいない」
そこで明かりをつけたまま、部屋をはなれて外から中をのぞいていたら、
なんと、イタチほど(イタチの体長は、約三十センチ)もあるネズミが現れ、
行灯にのぼって油(ネズミは油が好物で、油でできた石けんなども食べます)を
なめはじめたではありませんか。
「さては、ネズミのしわざであったか」
おこった家の者が、中へとびこもうとするのを押さえて、さむらいが言いました。
「待てまて、あのくらいの古ネズミともなれば、あとでどんな仕返しをされるかわからない。
わしらが手をくだすより、ネコを連れてきたほうがいい」
つぎの日、となりの家からネコをかりてきました。
行灯の皿にたっぷりと油を入れ、ネズミの現れるのを待ちます。
やがて、天井からきのうのネズミがおりてきて、行灯のそばへ近づいていきました。
「それっ!」
抱きかかえていたネコをはなすと、ネコはいきなり部屋にとびこみました。
ところが、ネズミはおどろいたようすもなく、ヒラリと体をかわし、ネコをにらみつけます。
ネコも負けずにネズミをにらみつけ、今にもとびかからんばかりに、低いうなり声をあげました。
次のしゅんかん、
「ギャオオオーッ!」
鋭い叫びをあげて、ネコがネズミにかみつきましたが、おどろいた事に、
それより先にネズミがネコののどぶえをかみ切っていたのです。

ネズミはネコをふり落すと、そのまま、ゆうゆうと天井へのぼっていきました。
「なんという、ばけネズミだ。これでは、並のネコでは、とても歯がたつまい」
今度は、近所でも評判のかしこいネコを借りてきました。
なるほど、見るからに美しいネコで、その落ちつきはらった態度は、
ネコとは思えないくらいです。
ネコは、なぜここへつれてこられたのかがわかるらしく、
夜になると、自分から部屋のすみにかくれて、ネズミが現れるのを待っていました。
そして、ネズミが現れてもすぐにはとび出さず、ゆっくりと近づいていき、
「ニャオーン」
と、鳴きました。
ネズミも足を止め、ネコの方に向きなおると、サッと身がまえます。
ネコはそれでも動こうとせず、静かにネズミをにらんだままです。
二匹がにらみあったまま、長い時間がすぎました。
「いったいどうしたのか」
さむらいも家の者も、かくれたまま、かたずをのんで見守っています。
ついにがまんのできなくなったネズミが、ネコにとびかかりましたが、
ネコは相手をネコパンチでたたき落とすと、そののどぶえにかみついたのです。

「チューーーゥ!」
ネズミはそれっきり、ピクリとも動きません。
「なんともみごとな技よ。まるで、剣のこころえがあるようじゃ」
さむらいはすっかり感心して、思わずつぶやきました。
「勝負というものは、しょうじにうつる、日ざしのようなものだ。
強い日の力でもってすれば、うすいしょうじ紙をやぶることなど、じつにかんたんである。
だが、日ざしはけっして無理をしない。長い間、しずかな日ざしでてらしているうちに、
紙はだんだんと薄くなり、ついに破れてしまう。
すると日ざしはすかさず、部屋の中までさしこむ。どんなに力の弱いてきでも、
こちらからやっつけるのはむずかしい。あいてががまんできずにおそいかかってくるしゅんかんこそ、
たおすべき時である。
なぜなら、相手はあせっていて、力の半分も出しきれないからだ。
これは武芸者(ぶげいしゃ)たるものが、常に考えなくてはいけないことである」
ネコに剣の道を教わったさむらいは、それいらい、どんな動物にも学ぶことがあると、
心を入れかえて修行をつみ、だれにもまけない剣道の名人になったといいます。
おしまい
動物の賢さは生きる知恵ですね…見習わなくちゃ!
2014年03月17日
ききみみ・・・童話♪

菅野 耿(すがの こう)先生の童話集の中から・・・
巻頭のお話

ドドッポ森ものがたりより~
<森のレスキュー隊>…
深い溝に落っこちてしまった
野良猫のゴロー
ゴローは捨てられていたのを森の仲間に育てられたのにもかかわらず
いつしか厄介者に・・・
それでも森の仲間は知恵を絞ってゴローを助け出します
助けられたお礼も言わず、それでも振り返り振りかえり
帰るゴローに山鳩のドドッポがいう一言に感動しちゃいます!
☆彡菅野先生の御本は4月半ばには書店で購入できます!
お急ぎの方は富士健康美容サロンまでご連絡ください。
文芸社セレクション<文庫版¥600+税>
2014年03月14日
お問い合せ
プロフィール
●経歴
常葉学園短期大学司書課程卒業後、私立加藤学園図書館勤務。
幼稚園から高校生までの総合学習センター司書として幅広く業務に従事。
その傍ら本のレファレンスを通して生徒の悩み相談の大切さ、またその後の販売促進・営業企画等の経験から
メンタルヘルス等の必要性を実感し、各種カウンセラー資格を取得。
心の病が身体に与える影響の重大さを見つめ、カウンセリング技術と波動を組み合わせた健康サロンを開業。
対面カウンセリングだけでなく、約8年間、AU携帯サイトより、携帯カウンセラーとして
多くの方のメールカウンセリングにも従事してきました。
現在も、健康管理・アレルギー改善など身体の不調を通して声なき声に耳を傾けるセラピストとして、
また心理学を使った恋活アドバイザーとして活躍中。
●資格
・産業カウンセラー
・教育カウンセラー
・交流分析士インストラクター
・心理相談員
・健康管理士
・薬膳アドバイザー
・アレルギー改善センソリセラピスト
・認定エステティシャン
・図書館司書
●主な業務内容
・個別心理カウンセリング
・メンタルヘルス活動支援
・波動セラピー
●所属
・日本産業カウンセラー協会
・日本教育カウンセラー協会
・日本交流分析協会
・日本カウンセリング学会
・日本自律訓練法学会
・一般社団法人『日本センソリセラピスト協会』
料金について
メールでのご相談は
1往復3000円(初回相談無料)
2回目より料金が発生いたします
2回目以降はお振込が確認でき次第お送りいたします。
振り込み先については、1回目の回答の際にお知らせいたします。
下記を押すとメールフォームが立ち上がります。
相談はこちらから
対面でのご相談も受け付けております
1回50分 ¥5,000
TEL:0545-63-3777
メールでのご相談は
1往復3000円(初回相談無料)
2回目より料金が発生いたします
2回目以降はお振込が確認でき次第お送りいたします。
振り込み先については、1回目の回答の際にお知らせいたします。
下記を押すとメールフォームが立ち上がります。
相談はこちらから
対面でのご相談も受け付けております
1回50分 ¥5,000
TEL:0545-63-3777
Posted by ききみみあんこ at
11:52
│Comments(0)
2014年03月08日
ききみみ…昔話♪
今日のお話は~~~~
エビの腰はなぜまがったか
むかしは、だれもが一生に一度は、
お伊勢まいりをしたいと考えていました。

ある日、この世で自分がいちばん大きいと思っているヘビが、
お伊勢まいりにいくことになりました。
大きな体をズリズリひきずりながら、
ヘビは太陽がギラギラとてりつける道をはっていきます。
「なんて暑いんじゃ、かなわんのう」
と、そこへ、なんともすずしげな日かげが、目の前にひろがりました。
「へっへっへ、こりゃありがたい。まるで生きかえったようじゃあ」
日かげで休んで元気になったヘビは、またズリズリとすすみます。

するととつぜん、ものすごい風がふいたかと思うと、
ヘビはふっとばされてしまいました。
なんとそれは、大きな大きなワシの羽ばたきだったのです。
あのすずしい日かげは、ワシのかげでした。

あまりのことに、ヘビがぼうぜんとしていると、ワシがいいました。
「ははは、おどかしてわるかったのう。
なにせ、わしくらい大きいものは、この世におらんけん。
わしが一度羽ばたけば、下はあらしになるほどじゃよ」
「・・・・・・」
「そんなにおどろかんでもええ。べつにとって食ったりはせんから。
・・・さて。これから、お伊勢まいりにいくとするか。そこのちっこいの、
なにかにつかまっていたほうがええぞ、とばされるでな」
ワシが大きく羽ばたくと、すごい風がまきおこりました。
そして三度ほど羽ばたくと、そこはもう、海の上でした。
それでも、お伊勢さまにはなかなかつきません。
日のくれるころには、さすがのワシもつかれてきました。
すると、なにやら棒のようなものが、海からつきでています。
ワシは、これに止まって休むことにしました。
「これは楽じゃ」

こうして、一晩ゆっくり羽をやすめたワシは、つぎの朝、
またお伊勢さまめざしてとびたちました。
それから一日じゅうとびつづけましたが、まだお伊勢さまにはつきません。
「ふう、お伊勢さまとは、えらい遠いところじゃ。そろそろ休みたいが、
どこかによい場所は・・・。おおっ、あったあった」
ゆうべ休んだのとおなじような棒が、また、海の中からつきでていました。
ワシは、やっとの思いで、この棒にしがみつきましたが、
「こりゃあ! だれじゃい、わしのひげの上にのっかっとるのは?
くすぐったくてたまらんよ、はよ、おりんか」
と、いう声とともに、棒が波をわって、ドドドーーッと持ちあがりました。
「ヒェーー!」
上に持ちあげられたワシは、下を見てビックリ。
ワシがのっかっていたのは、
大きい大きい伊勢(いせ)エビのひげの先だったのです。
つまり、ワシは伊勢エビの片方のひげからもう片方のひげへと、
一日かかってとんだだけだったのでした。
「ウヒャーー! 海には、こんな大きいやつがいたんかあ」
「これ、いつまでひげの上にのっかっとるんじゃ。くすぐったくてたまらん」
と、エビがうるさそうにひげをふりまわすと、その勢いで、
ワシは遠くへふっとんでしまいました。
こんどは、伊勢エビがお伊勢まいりに出かけました。
ところがそんな伊勢エビでも、なかなかお伊勢さまにはつきません。
やがて夕方になり、つかれた伊勢エビは、大きな山のまん中に、
体を休めるのにちょうどいい穴を見つけて、その中にもぐりこみました。
つかれていた伊勢エビは、すぐにねむってしまいました。
「ああー、よくねた。さて、そろそろ出発しようか」
と、穴から出ようとしたとき、穴から水がふきだして、
伊勢エビは空高くふきとばされてしまいました。

なんと、伊勢エビが休んでいた穴は、
大きな大きなクジラのしおふきの穴だったのです。
そして、クジラにふきとばされた伊勢エビは、はるかかなたまでとんでいって、
岩の上に落ちたのですが、そのときにひどくこしをうってしまい、
こしがまがってしまいました。
それからだそうです。
エビのこしがまがったのは。

おしまい
上には上があるというお話。
それにしてもお伊勢参り人気は昔も今も変わりありませんね!
こんな便利なお参り方法が・・・

エビの腰はなぜまがったか
むかしは、だれもが一生に一度は、
お伊勢まいりをしたいと考えていました。
ある日、この世で自分がいちばん大きいと思っているヘビが、
お伊勢まいりにいくことになりました。
大きな体をズリズリひきずりながら、
ヘビは太陽がギラギラとてりつける道をはっていきます。
「なんて暑いんじゃ、かなわんのう」
と、そこへ、なんともすずしげな日かげが、目の前にひろがりました。
「へっへっへ、こりゃありがたい。まるで生きかえったようじゃあ」
日かげで休んで元気になったヘビは、またズリズリとすすみます。

するととつぜん、ものすごい風がふいたかと思うと、
ヘビはふっとばされてしまいました。
なんとそれは、大きな大きなワシの羽ばたきだったのです。
あのすずしい日かげは、ワシのかげでした。

あまりのことに、ヘビがぼうぜんとしていると、ワシがいいました。
「ははは、おどかしてわるかったのう。
なにせ、わしくらい大きいものは、この世におらんけん。
わしが一度羽ばたけば、下はあらしになるほどじゃよ」
「・・・・・・」
「そんなにおどろかんでもええ。べつにとって食ったりはせんから。
・・・さて。これから、お伊勢まいりにいくとするか。そこのちっこいの、
なにかにつかまっていたほうがええぞ、とばされるでな」
ワシが大きく羽ばたくと、すごい風がまきおこりました。
そして三度ほど羽ばたくと、そこはもう、海の上でした。
それでも、お伊勢さまにはなかなかつきません。
日のくれるころには、さすがのワシもつかれてきました。
すると、なにやら棒のようなものが、海からつきでています。
ワシは、これに止まって休むことにしました。
「これは楽じゃ」

こうして、一晩ゆっくり羽をやすめたワシは、つぎの朝、
またお伊勢さまめざしてとびたちました。
それから一日じゅうとびつづけましたが、まだお伊勢さまにはつきません。
「ふう、お伊勢さまとは、えらい遠いところじゃ。そろそろ休みたいが、
どこかによい場所は・・・。おおっ、あったあった」
ゆうべ休んだのとおなじような棒が、また、海の中からつきでていました。
ワシは、やっとの思いで、この棒にしがみつきましたが、
「こりゃあ! だれじゃい、わしのひげの上にのっかっとるのは?
くすぐったくてたまらんよ、はよ、おりんか」
と、いう声とともに、棒が波をわって、ドドドーーッと持ちあがりました。
「ヒェーー!」
上に持ちあげられたワシは、下を見てビックリ。
ワシがのっかっていたのは、
大きい大きい伊勢(いせ)エビのひげの先だったのです。
つまり、ワシは伊勢エビの片方のひげからもう片方のひげへと、
一日かかってとんだだけだったのでした。
「ウヒャーー! 海には、こんな大きいやつがいたんかあ」
「これ、いつまでひげの上にのっかっとるんじゃ。くすぐったくてたまらん」
と、エビがうるさそうにひげをふりまわすと、その勢いで、
ワシは遠くへふっとんでしまいました。
こんどは、伊勢エビがお伊勢まいりに出かけました。
ところがそんな伊勢エビでも、なかなかお伊勢さまにはつきません。
やがて夕方になり、つかれた伊勢エビは、大きな山のまん中に、
体を休めるのにちょうどいい穴を見つけて、その中にもぐりこみました。
つかれていた伊勢エビは、すぐにねむってしまいました。
「ああー、よくねた。さて、そろそろ出発しようか」
と、穴から出ようとしたとき、穴から水がふきだして、
伊勢エビは空高くふきとばされてしまいました。

なんと、伊勢エビが休んでいた穴は、
大きな大きなクジラのしおふきの穴だったのです。
そして、クジラにふきとばされた伊勢エビは、はるかかなたまでとんでいって、
岩の上に落ちたのですが、そのときにひどくこしをうってしまい、
こしがまがってしまいました。
それからだそうです。
エビのこしがまがったのは。

おしまい
上には上があるというお話。
それにしてもお伊勢参り人気は昔も今も変わりありませんね!
こんな便利なお参り方法が・・・


Posted by ききみみあんこ at
14:46
│Comments(4)
2014年03月07日
ききみみ…節気!
啓蟄も過ぎたのにこの寒さ!
虫も這いだせないで困っているでしょうね~
啓蟄は雨水の次にくる二十四節気のひとつ
この頃を表す七十二候には
蟄虫啓戸(すごもり、むし、とをひらく)

桃始笑(もも、はじめてさく)

菜虫化蝶(なむし、ちょうとなる)

上記の言葉のとおり、
地中から虫が出てき始め、やがて桃の花が咲き
青虫は紋白蝶に羽化し春本番へと季節は移ろう…ということになっているんですが
まだまだ、春はとおいですね!
虫も這いだせないで困っているでしょうね~

啓蟄は雨水の次にくる二十四節気のひとつ
この頃を表す七十二候には
蟄虫啓戸(すごもり、むし、とをひらく)

桃始笑(もも、はじめてさく)

菜虫化蝶(なむし、ちょうとなる)

上記の言葉のとおり、
地中から虫が出てき始め、やがて桃の花が咲き
青虫は紋白蝶に羽化し春本番へと季節は移ろう…ということになっているんですが

まだまだ、春はとおいですね!
2014年03月07日
ききみみ…昔話♪
今日のお話は~~~~
運のいい鉄砲うち
むかしむかし、あるところに、鉄砲うち(りょうし)がいました。
あるとき、鉄砲うちが山へでかけるしたくをして、家を出ようとすると、
手がすべって、だいじな鉄砲を石の上におとしてしまいました。
「ああ、鉄砲のさきが、まがってしまったわい。
・・・まあ、鉄砲のさきがまがっても、なにかとれるだべ」
と、猟にでかけました。
山には、池がありました。
池にはカモがいて、あちこちで羽を休めていました。

「ひい、ふう、みい・・・」
かぞえていくと、ぜんぶで十六わ。
そこで鉄砲うちが、一わでもとれればいいとおもって、
一発、ズドーンとうつと、鉄砲の玉はジグザグにとんでいって、
全部のカモにあたったあげく、石がきにガキーンとはねかえって、やぶへ飛び込んででいきました。
「こりゃあ、大猟だ。まがったてっぽうのおかげで、たいしたもうけができたわい」
鉄砲うちは、ジャブジャブと池に入って、
十六わのカモを残らずつかまえ、岸にあがりました。
すると、ふんどしのあたりが、いやにムズムズします。
「なんだべ?」
ふんどしをみると、大きなウナギとナマズが三匹ずつ、あばれていました。
わらぐつのなかもムズムズするので、ぬいでみると、カニやドジョウがでてきました。




「今日は、もういいや。帰るべえ」
鉄砲うちがひきあげようとすると、やぶで、なにかがあばれています。
みると、石がきにはねかえった玉で、おしりに怪我をしたクマが、
苦しまぎれに土をひっかいていました。

クマがひっかいた穴には、おいしそうな山イモがのぞいています。

「ついでに、これもとっていくべえ」
てっぽううちは、山イモと、クマと、カニとドジョウと、ナマズとウナギと、
十六わのカモをせおって、あせだくでやま山をおりていきました・・・とさ。
おしまい
こんな幸運、一生に一度あるか?でしょうね
運のいい鉄砲うち
むかしむかし、あるところに、鉄砲うち(りょうし)がいました。
あるとき、鉄砲うちが山へでかけるしたくをして、家を出ようとすると、
手がすべって、だいじな鉄砲を石の上におとしてしまいました。
「ああ、鉄砲のさきが、まがってしまったわい。
・・・まあ、鉄砲のさきがまがっても、なにかとれるだべ」
と、猟にでかけました。
山には、池がありました。
池にはカモがいて、あちこちで羽を休めていました。

「ひい、ふう、みい・・・」
かぞえていくと、ぜんぶで十六わ。
そこで鉄砲うちが、一わでもとれればいいとおもって、
一発、ズドーンとうつと、鉄砲の玉はジグザグにとんでいって、
全部のカモにあたったあげく、石がきにガキーンとはねかえって、やぶへ飛び込んででいきました。
「こりゃあ、大猟だ。まがったてっぽうのおかげで、たいしたもうけができたわい」
鉄砲うちは、ジャブジャブと池に入って、
十六わのカモを残らずつかまえ、岸にあがりました。
すると、ふんどしのあたりが、いやにムズムズします。
「なんだべ?」
ふんどしをみると、大きなウナギとナマズが三匹ずつ、あばれていました。
わらぐつのなかもムズムズするので、ぬいでみると、カニやドジョウがでてきました。




「今日は、もういいや。帰るべえ」
鉄砲うちがひきあげようとすると、やぶで、なにかがあばれています。
みると、石がきにはねかえった玉で、おしりに怪我をしたクマが、
苦しまぎれに土をひっかいていました。

クマがひっかいた穴には、おいしそうな山イモがのぞいています。

「ついでに、これもとっていくべえ」
てっぽううちは、山イモと、クマと、カニとドジョウと、ナマズとウナギと、
十六わのカモをせおって、あせだくでやま山をおりていきました・・・とさ。
おしまい
こんな幸運、一生に一度あるか?でしょうね
