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2014年03月08日

ききみみ…昔話♪

今日のお話は~~~~

エビの腰はなぜまがったか

 むかしは、だれもが一生に一度は、
お伊勢まいりをしたいと考えていました。


 

ある日、この世で自分がいちばん大きいと思っているヘビが、
お伊勢まいりにいくことになりました。
 

大きな体をズリズリひきずりながら、
ヘビは太陽がギラギラとてりつける道をはっていきます。


「なんて暑いんじゃ、かなわんのう」
と、そこへ、なんともすずしげな日かげが、目の前にひろがりました。


「へっへっへ、こりゃありがたい。まるで生きかえったようじゃあ」

 日かげで休んで元気になったヘビは、またズリズリとすすみます。




するととつぜん、ものすごい風がふいたかと思うと、
ヘビはふっとばされてしまいました。
 
なんとそれは、大きな大きなワシの羽ばたきだったのです。
 あのすずしい日かげは、ワシのかげでした。


 
あまりのことに、ヘビがぼうぜんとしていると、ワシがいいました。

「ははは、おどかしてわるかったのう。
なにせ、わしくらい大きいものは、この世におらんけん。
わしが一度羽ばたけば、下はあらしになるほどじゃよ」

「・・・・・・」

「そんなにおどろかんでもええ。べつにとって食ったりはせんから。
・・・さて。これから、お伊勢まいりにいくとするか。そこのちっこいの、
なにかにつかまっていたほうがええぞ、とばされるでな」
 
ワシが大きく羽ばたくと、すごい風がまきおこりました。
 そして三度ほど羽ばたくと、そこはもう、海の上でした。
 

それでも、お伊勢さまにはなかなかつきません。
 

日のくれるころには、さすがのワシもつかれてきました。
 
すると、なにやら棒のようなものが、海からつきでています。

 ワシは、これに止まって休むことにしました。

「これは楽じゃ」
 




こうして、一晩ゆっくり羽をやすめたワシは、つぎの朝、
またお伊勢さまめざしてとびたちました。
 
それから一日じゅうとびつづけましたが、まだお伊勢さまにはつきません。


「ふう、お伊勢さまとは、えらい遠いところじゃ。そろそろ休みたいが、
どこかによい場所は・・・。おおっ、あったあった」


 ゆうべ休んだのとおなじような棒が、また、海の中からつきでていました。

 ワシは、やっとの思いで、この棒にしがみつきましたが、


「こりゃあ! だれじゃい、わしのひげの上にのっかっとるのは? 
くすぐったくてたまらんよ、はよ、おりんか」
と、いう声とともに、棒が波をわって、ドドドーーッと持ちあがりました。


「ヒェーー!」
 上に持ちあげられたワシは、下を見てビックリ。


 ワシがのっかっていたのは、
大きい大きい伊勢(いせ)エビのひげの先だったのです。
 

つまり、ワシは伊勢エビの片方のひげからもう片方のひげへと、
一日かかってとんだだけだったのでした。


「ウヒャーー! 海には、こんな大きいやつがいたんかあ」


「これ、いつまでひげの上にのっかっとるんじゃ。くすぐったくてたまらん」
と、エビがうるさそうにひげをふりまわすと、その勢いで、
ワシは遠くへふっとんでしまいました。
 

こんどは、伊勢エビがお伊勢まいりに出かけました。
 
ところがそんな伊勢エビでも、なかなかお伊勢さまにはつきません。
 やがて夕方になり、つかれた伊勢エビは、大きな山のまん中に、
体を休めるのにちょうどいい穴を見つけて、その中にもぐりこみました。
 

つかれていた伊勢エビは、すぐにねむってしまいました。

「ああー、よくねた。さて、そろそろ出発しようか」
と、穴から出ようとしたとき、穴から水がふきだして、
伊勢エビは空高くふきとばされてしまいました。
 



なんと、伊勢エビが休んでいた穴は、
大きな大きなクジラのしおふきの穴だったのです。
 
そして、クジラにふきとばされた伊勢エビは、はるかかなたまでとんでいって、
岩の上に落ちたのですが、そのときにひどくこしをうってしまい、
こしがまがってしまいました。
 
それからだそうです。
 エビのこしがまがったのは。



おしまい

上には上があるというお話。
それにしてもお伊勢参り人気は昔も今も変わりありませんね!

こんな便利なお参り方法が・・・顔12



  


Posted by ききみみあんこ at 14:46Comments(4)