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2015年01月16日

ききみみ…昔話♪

ききみみあんこの今日のお話は~

わらしべ長者



 むかしむかし、ある若者が、
お寺で観音様(かんのんさま)にお願いをしました。


「どうか、お金持ちになれますように」
 すると、観音様が言いました。

「ここを出て、始めにつかんだ物が、お前を金持ちにしてくれるだろう」
 喜んだ若者は、お寺を出た途端、
石につまずいてスッテンと転びました。


 

そしてそのひょうしに、
一本のわらしべ(→イネの穂の芯)をつかみました。

「観音様がおっしゃった、始めにつかんだ物って、これの事かなあ?
 とても、これで金持ちになるとは思えないが」
 

若者が首をひねりながら歩いていると、
プーンと一匹のアブが飛んできました。
 若者はそのアブを捕まえると、
持っていたわらしべに結んで遊んでいました。
 すると向こうから立派な牛車(ぎっしゃ)がやって来て、
中に乗っている子どもが言いました。
「あのアブが、欲しいよう」

「ああ、いいとも」
 若者が子どもにアブを結んだわらしべをあげると、
家来の者がお礼にミカンを三つくれました。




「わらしべが、ミカンになったな」
 また歩いていると、道ばたで女の人が、
喉が渇いたと言って苦しんでいます。

「さあ、水の代わりに、このミカンをどうぞ」
 女の人はミカンを食べて、元気になりました。
 
そしてお礼にと、美しい布をくれました。
「今度は、ミカンが布になったな」
 




若者がその布を持って歩いていると、
ウマが倒れて困っている男の人がいました。
「どうしました?」
「ウマが病気で倒れてしまったのです。
町に行って布と交換(こうかん)する予定だったのに。
今日中に布を手に入れないと、困るのです」

「では、この布とウマを交換してあげましょうか?」
 若者が言うと、男の人は大喜びで布を持って帰りました。
 
若者がウマに水をやったり体をさすったりすると、
ウマはたちまち元気になりました。
 よく見ると、大変立派なウマです。


「今度は布が、ウマになったな」
 
そのウマを連れて、また若者が歩いていると、
今度は引っ越しをしている家がありました。
 そしてそこの主人が、若者の立派なウマを見て言いました。



「急に旅に出る事になってウマが必要なのじゃが、
そのウマをわしの家や畑と交換してもらえないかね」
 
若者は立派な家と広い畑をもらって、大金持ちになりました。
 

一本のわらしべから大金持ちになったので、
みんなはこの若者を『わらしべ長者(ちょうじゃ)』と呼びました。

おしまい  


Posted by ききみみあんこ at 16:13Comments(2)