2015年01月15日
ききみみ…昔話♪
年末年始、ばたばたですっかりブログもお休みでした。
今年もまた
昔話をお読みいただけたら嬉しいです!
では、今日はこんなお話を~
招き猫になった猫
むかしむかし、江戸の上野の山の下にある乾物屋(かんぶつや)で
飼われているネコが、たった一匹、子ネコを生みました。

その子ネコというのが、何と人間が怒った顔そっくりだったのです。
何日かすると、乾物屋の主人は、
「何とも気味が悪い。まるで人を恨んでおるような顔じゃ。
これでは客も怖がって、店に来なくなる。そんなネコ、早くどこかへ捨ててこい」
と、店の若い者に、お寺の多い寺町に捨てに行かせました。

店の若い男は子ネコをふところに入れると、
大きな池のほとりを歩いて寺町に向かいました。
「ニャー」
途中でお腹が空いたのか、子ネコが鳴き始めました。
「これ、鳴くのを止めないか」
店の若い男は、叱ろうとしてふところを開きました。
すると子ネコはいきなり飛び上がって、
喉元に小さな口を押し当ててきたのです。

子ネコは、おっぱいを探していたのですが、
それを噛みついて来たと勘違いした店の若い男は、
「わあー! 何だこいつ!」
と、大声を上げて、子ネコを振り落としました。
男の叫び声を聞いて、
池のほとりにある茶屋のおじいさんが飛び出してきました。
「何じゃ。一体何事だ」
茶屋のおじいさんは、若い男から子ネコの話を聞くと、
「そんな事で捨てられるとは、何と可愛そうな事を。
まあ、確かに少し変わった顔をしておるが、
よく見れば可愛いじゃないか。
よし、わしが飼ってやるから、置いて行きなさい」
と、言って、その子ネコを茶屋で飼う事にしたのです。

さて、それからはこの子ネコの顔が変わっているというので、
わざわざ遠くから茶屋に見に来る人が増えてきました。

子ネコはお客さんを招いてくれる『招きネコ』となって、
池のほとりにあるおじいさんの茶屋を繁盛させたという事です。
おしまい
今年もまた
昔話をお読みいただけたら嬉しいです!
では、今日はこんなお話を~
招き猫になった猫
むかしむかし、江戸の上野の山の下にある乾物屋(かんぶつや)で
飼われているネコが、たった一匹、子ネコを生みました。

その子ネコというのが、何と人間が怒った顔そっくりだったのです。
何日かすると、乾物屋の主人は、
「何とも気味が悪い。まるで人を恨んでおるような顔じゃ。
これでは客も怖がって、店に来なくなる。そんなネコ、早くどこかへ捨ててこい」
と、店の若い者に、お寺の多い寺町に捨てに行かせました。

店の若い男は子ネコをふところに入れると、
大きな池のほとりを歩いて寺町に向かいました。
「ニャー」
途中でお腹が空いたのか、子ネコが鳴き始めました。
「これ、鳴くのを止めないか」
店の若い男は、叱ろうとしてふところを開きました。
すると子ネコはいきなり飛び上がって、
喉元に小さな口を押し当ててきたのです。

子ネコは、おっぱいを探していたのですが、
それを噛みついて来たと勘違いした店の若い男は、
「わあー! 何だこいつ!」
と、大声を上げて、子ネコを振り落としました。
男の叫び声を聞いて、
池のほとりにある茶屋のおじいさんが飛び出してきました。
「何じゃ。一体何事だ」
茶屋のおじいさんは、若い男から子ネコの話を聞くと、
「そんな事で捨てられるとは、何と可愛そうな事を。
まあ、確かに少し変わった顔をしておるが、
よく見れば可愛いじゃないか。
よし、わしが飼ってやるから、置いて行きなさい」
と、言って、その子ネコを茶屋で飼う事にしたのです。

さて、それからはこの子ネコの顔が変わっているというので、
わざわざ遠くから茶屋に見に来る人が増えてきました。

子ネコはお客さんを招いてくれる『招きネコ』となって、
池のほとりにあるおじいさんの茶屋を繁盛させたという事です。
おしまい