2014年08月29日
ききみみ・・・昔話♪
ききみみあんこの今日のお話~
だまされたキツネ
むかしむかし、ある村はずれに、一匹のキツネが住んでいました。
とてもずるがしこいキツネで、村人たちをだましては
魚やあぶらあげをとっていました。
中でも一番よくとられるのは、お寺のお坊さんです。
お坊さんは村の家へお経をあげに行くたびに、
もらってくるごちそうをキツネにだましとられていたのです。

ある日の事、お坊さんは道ばたで、昼寝をしているキツネを見つけました。
(よし、今日はこっちが、キツネをだましてやろう)
お坊さんは、寝ているキツネの肩をたたいて言いました。
「だんなさん、だんなさん」
キツネはびっくりして飛び起きると、あわてて金持ちのだんなに化けました。
「だんなさん。こんなところで寝ていると、キツネにだまされますよ。
どうです? 二人で料理屋へごちそうを食べに行きませんか?」

「ごちそう? そいつはいいですね」
キツネは大喜びで、お坊さんと一緒に町の大きな料理屋へ行きました。
「さあ、どんどん食べて、じゃんじゃん飲んでくださいよ。
いつもお世話になっているお礼に、今日はわたしがごちそうをしますから」
お坊さんはおいしい料理やお酒をどんどん運ばせて、
自分もせっせと食べたり飲んだりしました。

「いやあ、すまんのう」
だんなに化けたキツネも、お坊さんに負けずと料理を食べてお酒を飲みました。
やがて、すっかりお腹が一杯になったお坊さんは、

「ちょっと失礼して、小便に行ってきます」
と、言って、部屋を出ました。
それから女中さんに、こう言いました。
「わしは、まだこれから行くところがあるので、すまんが大急ぎでおみやげを作っておくれ」
「はい」
女中さんが、おみやげの料理を持ってくると、
「そうそう、代金は食べた分と一緒に、だんなさんからもらっておくれ」
と、言って、さっさと帰っていきました。
さて、部屋に残されたキツネは、
(ずいぶんと、長いおしっこだなあ)
と、思いながらも、一人でお酒を飲んでいました。
しかしお坊さんは、いつまでたってももどってきません。
(おかしいな。何をしているのかな?)
キツネはだんだん、心配になってきました。
そのうちにほかのお客さんはみんな帰ってしまい、
残っているのはキツネだけになりました。
そこへ女中さんが来て、言いました。
「だんなさん、申し訳ありませんが、そろそろお店も終わりますので」
「そうか。ところでわしの連れのお坊さんは、どうした?」
「はい。もうとっくに、お帰りになりましたよ」
「なんだと! 帰っただって!」
「ええ。それから料理とおみやげのお金は、
だんなさんからいただくように言われました」
(しっ、しまった。坊さんにだまされた!)

キツネは、自分がだまされたことに気づきました。
(どうしよう、どうしよう。困ったぞ)
おろおろしているうちに、うっかり変身がとけてしまい、
キツネは元の姿にもどってしまいました。

「あっ、キ、キツネ!」
女中さんが大声で叫ぶと、その声を聞いてお店の人たちがかけつけてきました。
「人間に化けてただ食いするなんて、とんでもないキツネだ!」
「さあ、逃がすもんか!」
お店の人たちは、棒やほうきでキツネをなぐりつけました。
「た、助けてくれえー」
キツネは店の中をぐるぐると逃げまわり、やっとの事で天井裏から外に飛び出しました。
「それにしても、ひどいお坊さんだ。キツネを連れてくるなんて」
次の日、料理屋の主人はお坊さんのところへお金をとりに行きました。
ところがお坊さんは、すました顔でこう言いました。
「そいつはお気の毒ですな。でもわしは、お前さんの店なんかに行ったことがないよ。
きっとそのお坊さんも、キツネが化けていたんだろうよ」
それを聞いた料理屋の主人は、
「あのキツネめ。今度見つけたら、ただではおかないぞ!」
と、言って、くやしがったそうです。
おしまい・・・・う~~~~んこのお坊さん?かなりずるがしこいような・・・。
だまされたキツネ
むかしむかし、ある村はずれに、一匹のキツネが住んでいました。
とてもずるがしこいキツネで、村人たちをだましては
魚やあぶらあげをとっていました。
中でも一番よくとられるのは、お寺のお坊さんです。
お坊さんは村の家へお経をあげに行くたびに、
もらってくるごちそうをキツネにだましとられていたのです。

ある日の事、お坊さんは道ばたで、昼寝をしているキツネを見つけました。
(よし、今日はこっちが、キツネをだましてやろう)
お坊さんは、寝ているキツネの肩をたたいて言いました。
「だんなさん、だんなさん」
キツネはびっくりして飛び起きると、あわてて金持ちのだんなに化けました。
「だんなさん。こんなところで寝ていると、キツネにだまされますよ。
どうです? 二人で料理屋へごちそうを食べに行きませんか?」

「ごちそう? そいつはいいですね」
キツネは大喜びで、お坊さんと一緒に町の大きな料理屋へ行きました。
「さあ、どんどん食べて、じゃんじゃん飲んでくださいよ。
いつもお世話になっているお礼に、今日はわたしがごちそうをしますから」
お坊さんはおいしい料理やお酒をどんどん運ばせて、
自分もせっせと食べたり飲んだりしました。

「いやあ、すまんのう」
だんなに化けたキツネも、お坊さんに負けずと料理を食べてお酒を飲みました。
やがて、すっかりお腹が一杯になったお坊さんは、

「ちょっと失礼して、小便に行ってきます」
と、言って、部屋を出ました。
それから女中さんに、こう言いました。
「わしは、まだこれから行くところがあるので、すまんが大急ぎでおみやげを作っておくれ」
「はい」
女中さんが、おみやげの料理を持ってくると、
「そうそう、代金は食べた分と一緒に、だんなさんからもらっておくれ」
と、言って、さっさと帰っていきました。
さて、部屋に残されたキツネは、
(ずいぶんと、長いおしっこだなあ)
と、思いながらも、一人でお酒を飲んでいました。
しかしお坊さんは、いつまでたってももどってきません。
(おかしいな。何をしているのかな?)
キツネはだんだん、心配になってきました。
そのうちにほかのお客さんはみんな帰ってしまい、
残っているのはキツネだけになりました。
そこへ女中さんが来て、言いました。
「だんなさん、申し訳ありませんが、そろそろお店も終わりますので」
「そうか。ところでわしの連れのお坊さんは、どうした?」
「はい。もうとっくに、お帰りになりましたよ」
「なんだと! 帰っただって!」
「ええ。それから料理とおみやげのお金は、
だんなさんからいただくように言われました」
(しっ、しまった。坊さんにだまされた!)

キツネは、自分がだまされたことに気づきました。
(どうしよう、どうしよう。困ったぞ)
おろおろしているうちに、うっかり変身がとけてしまい、
キツネは元の姿にもどってしまいました。

「あっ、キ、キツネ!」
女中さんが大声で叫ぶと、その声を聞いてお店の人たちがかけつけてきました。
「人間に化けてただ食いするなんて、とんでもないキツネだ!」
「さあ、逃がすもんか!」
お店の人たちは、棒やほうきでキツネをなぐりつけました。
「た、助けてくれえー」
キツネは店の中をぐるぐると逃げまわり、やっとの事で天井裏から外に飛び出しました。
「それにしても、ひどいお坊さんだ。キツネを連れてくるなんて」
次の日、料理屋の主人はお坊さんのところへお金をとりに行きました。
ところがお坊さんは、すました顔でこう言いました。
「そいつはお気の毒ですな。でもわしは、お前さんの店なんかに行ったことがないよ。
きっとそのお坊さんも、キツネが化けていたんだろうよ」
それを聞いた料理屋の主人は、
「あのキツネめ。今度見つけたら、ただではおかないぞ!」
と、言って、くやしがったそうです。
おしまい・・・・う~~~~んこのお坊さん?かなりずるがしこいような・・・。

Posted by ききみみあんこ at 22:00│Comments(0)